ばけのかわ日記

日記/備忘録/考えたことを列挙する。

10/21/2020

 なりたいものや将来の希望を表す言葉と、寝てるときに浮かぶ謎の情景が、同じ言葉、ということの意味について考えている。

不定形性、という意味で共通点なのだろうか?

 形がないこと、すぐに何かうつろってしまうこと、だ。人偏をつけたら儚いという言葉だ。こうした時夢を持つことのイメージはあまりいいものではないような気がする。

無常であることを突き付けられている感じがするからだ。

 

 考える。あるいは、夢はいずれも、「象徴的」であると定義したい。

完全な夢の実現は、言葉遊びだけれど、おそらくはユメマボロシ的であって、

こうしたものから何かエッセンスを抽出することが大事なのだろう。

 そこから今の日常を照らす。未来から、今の自分、過去の自分を逆照射する。今の自分の立ち位置を過去からでなく、そうした、未来や、夢の側から位置づけてあげる。

過去は語りなおされ、未来や夢のようなエッセンスの形に織り直される。

 

 友達に石を投げられて捻挫したことがある。

倒れてよたよたとしたとき、「世界は危険な世界だし、残酷だ」と思った記憶がある。

でも一方で、よたよたした時に、誰かに背負ってもらって保健室に連れて行ってもらった記憶もある。

世界は危険だけど助けてくれる人がいる。捨てる神あれば、拾う神あり、だ。

そこまで語りなおしたときにも、なお、痛みは鮮明に残る。頭にあたってたら死んでただろうし。

 

欲望は自分から出てくるところはない。自分が欲しいものは他人が欲しいものだから、欲しいのだ、という意見をふと思い出す。

 

友達が、恋愛市場においては、自分だったら自分のことを買いたいと思わない。にもかかわらず人と会って話をして、自分を売り込んでいかざるを得ないことが苦しくてしょうがないという話をしていた。

 

あ~。

 

全く同じことを仕事の場面で自分は思っているが、と伝えると、

そいつは、仕事では損得モードっていうのがあって、どう思われても構わないと思っているのと、それに併せて自分がその場にいたらきっと役に立ちますよ、と確信めいた何かもあるし、そうした責任を感じながら動いていると話していた。私はあなたに得を与えられますよ、だ。裏打ちされた技能、自信が大事だ。枠組みの設定も含めて大事だ。

 

すげ~と思った。

 でもそいつは人には自分は恋愛としては価値がないと思うと言っていた。けど、

それは、誰も買い手がこれまで付かなかっただけだから、とも思った。

もったいないな、とも思った。

 自分の価値をそこで決めることはないのでは、とも思うが、

市場という論理だとそうはうまく思えないのは無理ねえなと。

市場という経済の力学が働く中だと、売り手の個人がいかに自分が価値ある存在だと思っても、相手の中でそうでなければ買ってくれない。ここに悲しさがある。

自分の好きなものが相手が好きだとは限らないし。

 

 その友達がすごいのよ、と別の人に話したら、

仕事については、あなたは自分が出来ない、だけじゃなくて、相手に視点が向いてないんじゃない?と言われて、ああ…!と思った。

まだ言語化出来てないことだけど、大切なことみたいな気がする。

相手の反応を観察する、というとき、こちらは観察者になっている。何かを切り離すとき、そうした営みをする必要があるだろうね。

 

 

他者と自分。

 前にもお師匠に「君は、他人と出会ってないのかもしれないね」と言われた。

つまり、自分の中で作り出した他人像とかなり戦っていて、実際の他者に触れて、それを観察していない、ということなのだろう。過剰に恐れているような気がする。

 常に相手の反応をちゃんと見ないといけない。怖いなと思ったら、怖さを感じる自分はいけないなと思うのではなくて、何が怖いんだろうと思いながら、相手が何を感じているかに思いを馳せる、それをじっと味わっておく。

そのうえでどう振舞うか、何を参照枠にするかは、その人に寄るだろう。

 

 とっても早口で話す人、絶え間なく何か相談を続ける人がふっと、おちついて穏やかに沈黙を続けることが出来る関係性。

 何か損得でない時間を提供すること、それは逆説的だけれど、損得を意識する人、上下を意識する人にとっては、得なことだろう。

 そうした人にとっては、穏やかになれるということが評価の指標になるだろう。